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金属アレルギーとプラチナジュエリー?

季節は間もなく6月、緊急事態宣言は解除されましたが危機が去った訳では無く元の生活に戻れる訳ではありません。
今までと同じく外出中のマスクは必須ですし、三密を防ぐ為に窓は開放しておく必要がありますから、夏が近づいて気温が上がった時のオフィス冷房は一体どうなるのでしょう?。
人が集まる飲食店は、インドネシアなど東南アジア諸国の様にドアを開放したままエアコンを使う事になるんでしょうか?節電が染みついた日本人にとてもマネできそうにないのでエアコンを使わず扇風機やシーリングファンのみでの営業を行う事になるかも知れません。
今年はキンキン冷えた喫茶店なんて夏の風物詩は遠くに去り ”体感的に暑い夏” となりそうです。

今回は、夏になると激増する「金属アレルギー」のお話をさせて頂きます。
そもそもアレルギーとは人体が異物を感知して取り除く「抗原抗体反応」の事であり、抗原抗体反応を引き起こす「抗原性物質」一般的に「アレルゲン」と呼びます、金属アレルギーと言う名称から卵やソバなどの「食物アレルギーとは違う物」と誤解されている方も多いのですが、両者に違いはありません、なぜなら抗原性物質は、食べ物、飲み物、植物、動物などを構成する「タンパク質」でなくてはならないからです、触れるだけで人体に影響を与える物質例えば「塩酸」や「硫酸」は劇薬でありアレルゲンとは呼びません。

ではなぜリングやピアスなど金属でアレルギーが発生するかというと、ジュエリーを構成している金属と発汗による汗が接触した時にアレルゲンが生成されてしまうからなのです。

汗は水と塩がある「塩水」でありこの中に少量の皮膚から剥がれたタンパク質(角層細胞ケラチンやコラーゲンなど)が混じります。金属と塩水が接触すると、一般的に言う「サビ(腐食=酸化還元反応)」が始まり、金属中の陽イオン(+電子)が飛び出します。陽イオンを発生させた原因が汗と言う塩水なのですから、陽イオンは汗の中にとどまり手近な物質と化学反応を続けます。
そして陽イオンがタンパク質と反応した場合に生成されるのが「金属蛋白複合体」というアレルゲン物質です。この「金属蛋白複合体」が「金属アレルギー」の正体です。

「金属蛋白複合体」がアレルギーとして反応した部位が「抗原抗体反応」と呼ばれ、一般的な症状としては赤い紅斑やミミズ腫れの状態となり痒み・痛みが数時間~数日続く「アレルギー性皮膚炎」となります、一度でも「抗原抗体反応」を起こしてしまうと同様の条件では高い確率で同様の症状が出てしまう事、また全く関係ないと思われた食物に含まれる金属にさえ「抗原抗体反応」になってしまうなど連鎖的にアレルギーが深刻化する事も少なくありません。

金属がサビて陽イオンが飛び出す」このプロセスが「金属蛋白複合体」と呼ぶアレルゲン物質を発生させる要因ですが、金属により、サビやすい(陽イオンが飛び出しやすい)サビ難い(陽イオンが飛び出し難い)があり、その傾向を「イオン化傾向」と呼びます。

一般的に「イオン化傾向が低い=+の数値が多い」金属が錆に強く、金属のイオン化傾向は「水素のイオン化傾向を0とした場合」それぞれイオン化傾向の数値は以下の表になります。

アルミニウム -1.662
マンガン -1.185
亜鉛 -0.762
クロム -0.744
-0.447
カドミウム -0.403
コバルト -0.28
ニッケル -0.257
すず -0.138
-0.1262
  (水素) 0.00

+0.342
水銀 +0.851
+0.800
パラジウム +0.920
イリジウム +1.160
白金 +1.118
+1.498

純度100%なら金のイオン化傾向が白金(プラチナ)より低いのですが、金属としては柔らかい為に他の金属を混ぜ合わせて日常使用で変形しない強度の合金にする必要がありますからジュエリーとして使用されている貴金属の中では、金(18金)よりも白金(プラチナPT900)の方がイオン化傾向が低い事になります。

金属のイオン化傾向が低ければ低いほど化学変化が発生し難くなりアレルゲンとなる「金属蛋白複合体」の生成確率は低く押さえる事ができます、金属アレルギーは食物アレルギーに比べると要因の特定が容易であり原因となる物を遠ざける取捨選択が可能です、ですが要因を0にする為に「一生ジュエリーを身に着けない」と言う生活(特に女性)は「華やかさ」に欠ける生活になってしまうのではないでしょうか。

金属アレルギーで困っておられる方は身の回りのジュエリーの材質を今一度ご確認ください、ご家族に金属アレルギーの方がおられ何となくジュエリーを避けておられる方は皮膚科でのアレルギーパッチテストをお勧めします、また金属成分が良く判らないジュエリーは身に着けない事をお勧めします。

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